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2015年09月10日

おひねりを


(羊水の事言ってるのかな)

「つーまーりー……癒しの効果があるって事よ!」

「あー……」

 それならそうと早く言ってくれればよかったのに。そんなメルヘンな言い回し、まるでナルシストだぞ。
 要は何が言いたいのかと言うと、このしゃぼん鑽石能量水を向こうでへばっている山賊達に持っていってやれば、目覚める頃には体力が全て回復しているという事らしい。
 さすが精霊だな。あのメルヘンとは全く逆の暗黒のヘドロよりも何倍も回復力が高く、それでいて何倍も幻想的だ。次に薬を作る時は、この精霊達を思い出せ。
 そして学べ。見た目は大事だって事をな。

「よっほっは」

「あら意外。器用に精霊を運ぶわね」

「えっただ普通に運んでるだけっすよ」

「突っついただけで簡単に割れちゃうのに……あんたにこんな才能があったなんて」

「ほんと、”意外”」

 意外意外うるさいな。さっきのおかえしのつもりか。
 よくわからんがこのしゃぼん、運ぶには少々コツがいるものらしい。本来は触れただけで簡単に割れてしまうから、運ぶときは力加減や周囲に神経を使わないといけないらしいが……
 ほんとかそれ。全然割れないぞ? さっきからバンバン瑪姬美容 暗瘡僕に当たっているが。

 今だって、ほら――――

「いっちかっけにっかけっでさんかっけて~」

「ほんと、無意味にも程がある才能ね」

……まぁな。勉強も運動も体力のない僕の唯一の特技が、「しゃぼん玉でお手玉ができます」と履歴書に書いた所で、それが一体何のアピールになるのか。
 将来は駅前でこれをやって、稼ぐ仕事でもするか? はは、月給い鑽石能量水くらだよそれ。

「あ、アニキと姉さん。どこいってたんで?」

「ちょっとね。ほら、お土産持ってきたわよ」  


Posted by 清風伴明月 at 12:33Comments(0)