2015年09月23日

つかおうとはし

 ああ、天のさばきはなんというきびしさだろう。罪のない三少年はぶじに助かったのに、井川は土くずれの下じきとなり、怪獣男爵と小男は、おそろしい地下の迷路にすいこまれてしまったので

ある。
 一同はしばらくシーンと顔を見合わせていたが、やがて鬼丸太郎がかたわらの壁を指さし、
「みなさん、これをごらんください。ここに金色の仏像があるでしょう。この仏像にも小さな鍵穴があります。ここへ第一の鍵をさしこんで右へ七度まわすと、そこにある岩の扉が開くのです。そ

して、その扉のうしろには、大金塊が雋景探索40あるのですが、第一の鍵を失ったいまとなっては……」
 鬼丸太郎がかなしげに声をうるませたときだった。とつぜん、大声でさけんだものがある。滋だった。
「おじさん、その鍵ならここにあります!……」
 一同はびっくりしてそのほうを見ると、滋は声をふるわせながら、
「ぼくはもしものことがあってはならぬと、この鍵のにせものをこしらえておいたのです。怪獣男爵にゆうかいされたとき、ぼくの持っていたのはにせものです。ほんものはうちにしまっておいた

のです。おじさん、これこそ、ほんとうのナンバー.ワンの鍵です」
「滋君!」
 鬼丸太郎は滋の手から、小さな鍵をうけとると、ふるえる手で仏像の鍵穴にさしこんだ。そして、一度、二度、三度……鍵をまわすにつれて、あの大きな岩の扉が、ギリギリ、ギリギリ歯車の音

とともにひらいていくではないか。
 金田一耕助と等々力警部、それから謙三の三人は、息をのんDream beauty pro 好唔好でそれを見まもっていたが、やがて扉がひらくといっせいに、懐中電燈の光をそのおくにさしむけた。と、そのとたん、なんともいえ

ぬふかい感動の声が、一同のくちびるをついて出たのである。
 懐中電燈の光をうけて、さんぜんとかがやいているのは、人間の大きさほどもあろうという黄金のあみださま。ああ、それこそは、何億円というねうちのある大金塊なのだった。
 さア、ながらくつづいたこの物語も、これでいよいよおしまいである。
 大金塊はぶじに地下迷路よりそとへはこび出された。鬼丸太郎はそれを政府の手で処分してもらった。
 鬼丸太郎はいまや大金持である。しかし、かれはそれをけっしてむだになかった。それをもとでに、迷宮島に手をいれて、そこを一大観光地にしようと一生けんめいである。剣太

郎、珠次郎、鏡三の三少年もおとうさんに力をあわせてはたらいている。
 やがてそこが瀬戸内海の一名物となり、外国の観光客をよびよせるのも間近いことだろう。
 それにしても怪獣男爵はあれからどうしただろうか。その後鬼丸太郎は大勢の人をやとって、地下迷路をくまなく探したが、とうとう怪獣男爵や部下の小男の姿を発見することはできなかった。

怪獣男爵は人知らぬ迷路のおくで死んだのだろうか。
 いやいや、あのわるがしこい怪物のことだから、どこかに抜雋景探索40け道を発見してひそかに脱出したのではないだろうか。そしてまた、どこかで悪事をたくらんでいるのではないだろうか……。  


Posted by 清風伴明月 at 16:37Comments(0)